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事務所概略

事務所名
東京GODO会計
税理士 多勢 陽一
所長名
多勢 陽一
所在地
東京都江東区亀戸
6-2-3田辺ビル6F
電話番号
 フリーダイヤル  0120-77-2514
FAX番号
03-3684-2740
Eメール
tase-yoichi@tkcnf.or.jp
業務内容
・パソコン会計による月次決算支援業務
・独立、開業支援業務
・経営相談に関する業務
お問合せ
東京GODO会計は
TKC全国会会員です
TKC全国会
TKC全国会は、租税正義の実現をめざし関与先企業の永続的繁栄に奉仕するわが国最大級の職業会計人集団です。
東京税理士会 江東東支部所属

WHAT's NEW 2017

WHATs NEWバックナンバー

「アインシュタインのモグラ」(2017/12/08)

  • 『行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶ泡沫は、かつ消え、かつ結びて、久しく留まりたるためしなし。世の中にある、人と栖と、またかくの如し。』(方丈記 鴨長明)
  • 『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり』(平家物語)

 ともに「世の中のすべては変化し、移り行くものだ」という仏教の無常観で始まる有名な古典の書き出しです。
 自分を含めた世の中は変化し続けるのだから、自分も変化を受け入れ変わっていかなければならないのに、変化への対応には苦痛を伴う努力が求められる。やっぱり痛いから、ついつい昨日のやり方に安住してしまう。

アインシュタインは、

『人は、自分だけのために小さな世界を創造します。そして、変化し続ける真の存在の偉大さと比較したら悲しいほどに無意味というのに、自分を奇跡のように大きく重要であると感じるのです。自分で掘った穴の中に潜むモグラのように』と言葉を残しています。

 経済の循環サイクルが短くなり投資の回収もままならず、インターネット・AI機能の発達で既存のままのビジネスは窮地に追い込まれてきます。
 こんな時だからこそ、「自分の得意分野で勝負する」の原点に立ち返りたい、そもそも隣の青く見える芝で成功するノウハウも持ち合わせていないし。等身大の能力で自分の得意分野を徹底的に掘り下げる可能性に挑戦し続けるモグラだったらアインシュタインも頷いてくれる。

「癌から身を守るには、どうしたらいいでしょうか?」(2017/11/11)

 人の細胞は、その1~2%が毎日死ぬので減った分を補うため細胞分裂を繰り返す。細胞分裂の際のコピーミスでがん細胞が生まれる。

  がんの原因の1/3が①タバコ、さらに1/3が②喫煙以外の食生活・飲酒や感染などの生活習慣、残りの1/3が③「運」


① タバコの煙に含まれる発がん性物質がノドや肺のがんを増やし、その発がん性物質は肺から血液を通じて全身に運ばれ、すい臓がん、肝臓がんなどの難治性のがんの発症も高めてしまう。喫煙者の同居人は、副流煙を吸わなくても喫煙者のはく息に発がん性物質が含まれ受動喫煙をしてしまう。


② 胃がんの95%がピロリ菌への感染に起因しており、ピロリ菌で慢性的な炎症状態になるとコピーミスの確率が高まり、塩分の多い食事はピロリ菌による炎症を助長するのでキケン。熱いものも食道の粘膜を傷つけ、発がんのリスクを高める。遺伝による発がんは全体の5%程度だが、同じ生活習慣の家族に発がん率が高まる。
  お酒を飲むと顔が赤くなる人、二日酔いのひどい人は、アルコールに由来する発がん性物質を十分に分解できていない証拠、飲みすぎはキケン。最悪なのは酒と同時にタバコを吸う場合、食道がんのリスクは急激に高まる。


③ 加齢とともにコピーミスの頻度が高まり、免疫の働きも衰えるので誰でもがんになる確率が高まる。早期発見と早期治療でがんは治癒できる。
                      (「世界一受けたい、がんの授業」東大医学部 中川恵一教授より)

「財源を気にせず、タレ流れる公金の如し」(2017/10/10)

 宝くじを買って何が楽しいって、抽選日まで当選金を何に使うか、思い描く時間が楽しい。最初は2等、1,000万円が当たったらとあれこれ思い描き、慎ましいが、使い道を計算するととても2等では済まなくなってしまい、夢は膨らむ一方。大方は抽選日に当選番号を確認して儚い夢と消えていくのだが…。

 消費増税分の使い方変更を衆議院解散の大義と銘打つのは、宝くじの儚い夢を国民に押し付けていないか。
 消費税を5%から10%へ引き上げる増税分は年金・医療・福祉の社会保障と財政健全化のため国債返済にのみ使用することが決まっている。その増税分を幼児教育の無償化や高等教育の負担軽減に使うとなれば、国民の審判を仰ぐのも筋だ。ただ、高等教育はさておき、幼児教育の無償化に反対する立候補者の当選は難しいとなれば、争点にすらならない。
 消費増税5%分、10兆円の財源にゆとりがあり、使い道に困っているのならこの話に乗れるが、将来、年金・医療で10兆円程度の予算の上積みでは足りないことが判っているのに、幼児教育の無償化まで消費税5%増税分に組み入れれば、絶対に当たらない宝くじの儚い夢を売るようなもの。

 日本政府(親会社)が発行する国債の40%を日本銀行(子会社)が保有しており、支払う金利も子会社の収益になるので連結決算でみればすべて相殺と割り切り国債で子供たちに投資をすると明言し、しかも、詭弁のない行政府でお願いしたい。

「小事を気にせず、流れる雲の如し」(2017/09/09)

 安倍内閣は「働き方改革実現会議」を設置し、長時間労働是正や非正規労働者の処遇改善などの実行計画をまとめ、時短と消費の切り札としてプレミアムフライデーまで出現した。
 土曜日に登校したり、出社するのが当たり前だった昭和育ちの身としては隔世の感がある。勤務時代、夏の間だけ半ドンになった土曜日、職場の先輩と明るいうちからビアガーデンに繰り出し一軒で終わらずハシゴ酒をしたのも懐かしく、BGMはまさにサタデーナイトフィーバー。

 過労死を招くような長時間労働の是正は是非とも必要だが、時短だけでは経済は停滞する、との産業界の声に、今度は生産性向上と人づくり革命のために「みんなにチャンス!構想会議」を立ち上げ、幼児教育、大学教育の無償化を打ち出し、高度な人材を育て生産性向上と労働時間の削減を目指す方針だ。確かに、人口増加のためには子育てしやすい環境整備は不可欠だが、その幼児教育の無償化の財源には新たな社会保険方式の活用を見込んでいる。

 毎年9月に、料率が上がってきた厚生年金保険料アップも今年が最後で来年以降は固定化される。ヤレヤレと思っていた矢先、今度はこども保険料の新設で、また社会保険料の負担が増えていくのかしら。

 「小事を気にせず、流れる雲の如し」は、江戸時代に人材活用を説いた儒学者・荻生徂徠の「徂徠訓」の一節だが「財源を気にせず、タレ流れる公金の如し」にならないように!!

「年金の壁」(2017/08/08) 

  8月から年金制度が変わった。従来は、原則25年(300ヵ月)以上、保険料を支払っていれば(免除期間との通算を含む)受給資格期間を満たして年金を受け取ることができる。逆に299ヵ月までの加入期間では年金は支給されなかった。

 年金の25年の壁が8月から10年に短縮され、今回の制度改正で10年の受給資格期間を満たしていれば9月分から初回の受取りは10月15日となる。「どうせ自分は貰えない」と年金の支払いを躊躇っている人を含め、今までの年金加入期間を確認しておくべきだ。

 もう一つ、老齢厚生年金に20年(240ヵ月)の壁がある。老齢厚生年金には「加給年金」という制度があり、65歳未満の配偶者や18歳未満の子がいる場合に適用になる。厚生年金の加入期間20年(240ヵ月)以上が「加給年金」が支給される要件の一つにある。「加給年金」の支給額はケースによって異なるものの、65歳未満の配偶者が65歳になるまで、受給者本人に年額22万円程度が支給される。配偶者が65歳になると支給停止されるが、配偶者が昭和42年4月1日以前の生まれであれば65歳以降について配偶者の老齢基礎年金に加算が付く、お得な制度となっている。

 公的年金は度重なる制度改正で複雑になっているが、加入期間に比例して受給額が増える仕組みになっており、国民年金と厚生年金の二階建てになっている関係から厚生年金の加入期間が長いほど有利な条件となり、配偶者が年下でればさらに有利ということになる。

「儀右衛門 無念」(2017/07/03) 

  『灯は必要品であって闇夜に太陽・月の役目を果たし、ろう油を並行して使用すれば長く消えることはない。
 ろうそくは高価であり、ろうそくが燃え切ってから補充することが煩わしい。油灯は安価で、ろうそくより明かるのでつまずいて転ぶことを防ぐことができる。欠点が除かれ光を明るくできれば、永く家の中で重宝する。(中略)

 一たび油を灯芯に施せば、人体内の血液のように、昇降循環して休むことはない。そのため無尽燈と名付けた。燃えきりがなく、芯切りも不要で、手数のかかることはない。明暗調節は好みのままで、その光度を試験したところ、諸灯の中で最も卓越している』(無尽燈銘板の現代語訳・東芝未来科学館)

 東芝の創始者である、からくり儀右衛門こと田中儀右衛門(久重)が発明し売り出した無尽燈に刻まれた宣伝文句であるが、その東芝が消滅の危機に瀕している。発端が、現代の無尽燈とも考えられていた原子力事業でのアメリカ子会社の巨額損失にあることも皮肉なことだ。

 しかも、東芝の経営陣は決算数値など明暗調節好みのままと高を括り粉飾決算に手を染め、東芝を取り巻く監査法人や銀行までもが保身に走った結果、傷口を大きく広げ、つまずき転び、満身創痍の事態となっている。

 「知識は失敗より学ぶ。事を成就するには、志があり、忍耐があり、勇気があり、失敗があり、その後に、成就がある」儀右衛門が言い残した、この発明家魂こそ教訓としたい。

「忖度 それとも 阿る」(2017/06/06)

 森友に続き、加計にまで忖度(そんたく)が広がっている。忖度=他人の気持ちを推し量り、その気持ちを汲み取る、とまさに謙譲の美徳とも言うべきもの。

 「あの人は、きっとこのように考えているから、私があの人の喜ぶ、こんな行動を取ったら喜んでくれるに違いない」人は、共同体の中でコミュニケーションを取らなければ生きていけない動物なので、忖度は共同体における潤滑油といってもいい。

 「忖度」ではなく、阿る(おもねる)だったら始末が悪い。「阿」は丘の曲がった所という意味があり、転じて、阿る=自分の気持ちを曲げて人の喜ぶようなことを言ったり、気にいられようとすること、と阿るは諂う(へつらう)に限りなく近づいてしまう。「忖度」も「阿る」もこちら側の思う行為なのだが、自分の気持ちに真直ぐかどうかが「忖度」と「阿る」の分かれ目になる。

 加計の場合、岩盤規制の緩和と抵抗勢力の反旗という構図に「忖度」と「阿る」が絡みあい泥沼だが、上からの私心のご意向は論外として、上からのご意向と下の者が勝手に圧力をかけた場合、下の下からは自分の意思とは関係なく、すべて「阿る」になってしまう怖さがある。

 上に立つ者の心得えとして、TKCの創始者である、飯塚毅先生は「長たる者は、常に厳しく私心を超克し、光明に背面なしの境涯に徹し、全体の運命形成に奉仕し得る者でなければならない」と厳しく説いている。

「我が国第一主義って何だろう」(2017/05/05)

 「日本」という国が、国旗や国歌や国土以外のものとして存在しているのを、君は見たことがあるかい。それらは、日本の国旗、日本の国歌、日本の領土であって、その日本なんて、どこにもない。人々の観念の内にしかない。なのに人は、「日本」という国家が、外に物のように存在していると思って、それが観念であることを忘れて、その観念のために命を賭けて戦争したりする訳だ。ある角度からみると、それはとても不思議なことだ。観念のために命を捨てるなんて芸当ができるのは、生物のうちでも人間だけだからだ。

 「国家」というのは、複数の人の集まりという単純な定義以上のものではない。それ以上の意味は、人が作り出した観念だということだ。複数の人が集まれば、複数の観念が集まり、混合し、競い合って、その中で最も多くの人がそう思い込む観念が、その集団を支配することになる。

 自分に都合が悪いことはすべて、「社会が悪い」「社会のせいだ」という人がいる。でも、社会が自分の外にあると思っているのは、他でもないその人だ。自分でそう思い込んでいるだけなのに、じゃあその人はいったい何を責め、誰が悪いと言っていることになるのだろう。

 社会と変えようとするより先に、自分が変わるべきなんだとわかるね。何でもすぐ他人のせいにする態度を変えるべきなんだ。だって、すべての人が他人のせいにしあっている社会が、よい社会であるわけがないじゃないか。

(14歳からの哲学 池田晶子著より)

「オルタナティブファクト(代替えの真実)」(2017/04/03)

 トランプ大統領の就任式に集まった観衆は過去最少と報じたメディアに対して、トランプ側近からネット上の視聴者を加えれば過去最高と「オルタナティブファクト(代替えの真実)」として反論したことでオルタナが一躍有名に…

 行為は一つだが、そこに関わる人たちの立場や見方によって関わる人たちの数だけ事実が生まれ、自分から見えたものだけが真実と錯覚してしまう。自分だけで思っている分には罪もないが、他人への主張が始まると始末が悪い。なにせ人の数だけそれぞれの真実があるのだから。

 「不都合な真実」というドキュメンタリー映画は世界中に地球温暖化問題を提起したが、当時の米国ブッシュ政権は「地球温暖化など単なる学問上の仮説で、温暖化現象は現実に確認されていない」と公式に温暖化を否定した。他方では、内容に事実誤認やデータの誇大化によりセンセーショナリズムが勝るとの批判もあり、どれがオルタナなのか、判別がつきにくい事態にもなる。

 オルタナは悪ものか。「自分さえ良ければ他はどうでもいい、他人のことなどかまっていられない」と利己的になれば主張と主張がぶつかり双方が嘘だと罵りあうことになる。集団に所属している一員としての役割や権利をお互いに尊重しあう、「利他」が「利己」に優れば貴重な提案となりうる

 キーボードのオルト(Alt)キーは、普段大人しいがマウスが使えない困った時やPCのトラブルを救ってくれる頼もしいヤツなのだ。

「年を取るのもいいもの恕」(2017/03/06)

吾れ
十有五にして学を志ざす。
三十にして立つ
四十にして惑わず
五十にして天命を知る
六十にして耳順う
七十にして心の欲する所に従って矩をこえず

子貢(弟子)問うて曰く、
一言にして、以って身の終わるまで之れを行う可き者有りや
孔子曰く、
それ恕か、己の欲せざる所を、人に施すことなかれ
(論語・孔子)

 60歳になり、人の言葉を素直に聞けるようになり、70歳になって自分の思うどおりに自由にやっても、ルールを外すことがなくなった。

「人生死ぬまで一番大事なことは何ですか」との問いに、孔子は「恕=思いやりだよ、自分がされて嫌なことは相手にもしないことだな」と賢い年の取り方を諭している。
 この人生の重ね方、アメリカの某や北朝鮮の某に学ばせたい。

「時代錯誤」(2017/02/10)

 「俺たちの古き良き時代を取り戻してくれ」と経済の豊かさを実感できないアメリカ一般庶民の熱い期待で誕生したトランプ大統領は、すべての利益は俺たちへとアメリカ第一主義を鮮明に打ち出している。

 誰かが利益を得れば、誰かがその損失を被ることが明確に確認できるゼロサム社会で、俺たちだけが豊かになることだけを目指す(裏を返せば他は貧困に突き落されても構わない)、と世界で一番の権限を持つ男が軽々しく言っていいのかしら。

 マクロ経済では、経済成長による豊かさの実感=エネルギー消費量の増加に比例、と捉えられている。すべての人に食料が満ち溢れ、便利な工業製品が身の回りにある世の中は、膨大なエネルギーの消費によって生み出され、より豊かな生活はより多くの化石燃料の消費によって実現されている。

 俺たちの良かった時代、石油資源は無尽蔵にあると無制限に増産されたエネルギーを多くの人々で分かち合え、経済成長の豊かさを皆で享受することができた。近年、経済成長の基となる石油、石炭、天然ガスなど化石燃料の産出はピークを迎え産出量を伸ばせないため、全世界的な景気停滞を引き起こしていると言われている。

 エネルギーの産出量を増加できなくてもエネルギーの利用効率を上昇させれば、結果として享受できるエネルギーの総量は増加するので、豊かさが実感できる社会を築くことができる。

 日本でアメ車が売れないのは、エネルギー効率が悪すぎるからですね、トランプさん。

「税は国家なり2017」(2017/01/10)

 国家を形成し、運営するために税収は不可欠であり「税は国家なり」と言われる所以でもある。毎年の税制改正では国のやりたいこと(国民にとっては負担?)が色濃く反映される。平成29年度の税制改正を平たく解説すると、

「働き方改革」として主婦が就業調整を意識しないで済む仕組みを構築するため、配偶者控除・配偶者特別控除を見直し、103万円の壁を150万円の壁まで引き上げます。これにより不足する税収は、所得1000万円超の高所得者には両控除の適用を認めないことで穴埋めします。

①だけでは不十分なので、今後、税制・社会保障制度・労働政策を総合的に見直し、所得控除をやめ税額控除方式などを導入して所得の高い層を増税し、その税収で若い世代や子育て世代を助けることを予告しておきます。

生産性の抜本的な向上のため、中小企業者が経営力向上計画で認を受けた固定資産を購入した場合、即時全額償却7%の税額控除を認めるので「攻めの投資」で設備投資をお願いしたい。

賃上げを促すための所得拡大促進税制を見直し継続するので、従業員の賃上げを積極的におこなってください。

ちょっと先(平成32~38年)になるけど、ビールと清酒を減税、第3のビール、チューハイ、ワインを増税して酒税の均一化を目指します。

地方創生の一環で空港などに到着時免税店を導入するので、海外旅行のお土産は日本に帰国してから入国審査前に空港内で買ってね。

平成31年10月に消費税10%、軽減税率の導入も忘れてはいません。


消費税率を上げてもGDPが増えない限り、税収は増えないことが証明され、安倍首相は「働き方改革」「攻めの投資」でGDP600兆円、税収60兆円を目指す。